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モデルを振り返る


前回で式は全て解説し終わりました。ここでモデルの外生変数と内生変数を確認しましょう。


まず、モデルの外生変数y(マッチが生産する売上),b(失業利益),r(割引率),z\alpha(マッチング関数のパラメータ),\delta(マッチの分裂確率),\beta(労働者の交渉力),k(採用コスト)です。


式の数は10本です。

内生変数の数も10個です。それは u(失業率),v(求人数),p(ジョブを見つける確率),q(ジョブが埋まる確率),\theta(求人倍率),W_0W_1(労働者の生涯所得),V_0V_1(ジョブの現在価値),そして w(賃金)の10個です。


連立方程式ですから、全ての式を使って全ての変数を求めます。1つだけ変数を知りたいからと言って、1つだけ式があればよい、ということにはなりません。


しかしながら、経済学のモデルでは、「この変数を決めるのはこの式」というような対応関係があるのが普通で、サーチ・モデルでもそうなっています。1つめの式は u を定める式ですし、2つめの式は p,3つめの式は q,4つめの式は \theta を定める式といった具合です。5から8つめの式は「ベルマン方程式」と呼ばれる種類の式で、順に W_0W_1V_0V_1 を定めます。9つめの式は賃金 w,10個目の式は求人数 v を定める式であることも説明しました。


この連立方程式を解く際は、変数消去によって変数が2つだけの連立方程式に落とし込み、そのあとはコンピューターを使って数値的に解きます。そこで、次回は変数の消去によって連立方程式のサイズを2変数2式まで小さくする方法を説明をします。

>> 労働市場論(サーチ・モデル)(11)モデルを解く