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逆行列1 逆行列の定義
3の逆数は です。ある数の逆数とは、その数との積が1になる数のことです。行列にも似たようなものが存在します。今回は「逆行列 (Inverse matrix)」を学びましょう。
が正方行列とします。の逆行列とは、Aとの積が単位行列になる行列のことです。例えば
の逆行列は
です。実際、 の前から掛けても、後ろから掛けても、
というように、単位行列になります。そのような行列は、必ず存在するとは限りませんが、存在するとすれば1つだけです。それを逆行列というのです。よく、「の逆行列は?」という問に対して、間違って「転置行列」を答えてしまう学生がいます。混乱しないよう、定義をしっかり暗記してください。
行列の逆行列は、と表します。ですから
のとき
と書きます。
逆行列はどのように求めるのでしょうか。 の行列に関しては、公式を使って逆行列を求められます。次回はそれを説明します。
>> 行列の基本(12)逆行列2 2×2の逆行列の公式