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行列のかけ算5 ABC
行列が3つ以上あるとき、それらの積について考えましょう。例えば
のとき、積 はどうなるでしょうか。
は、まず の部分をかけ算し、その結果を と掛ければいいです。つまり を計算します。あるいは、 というふうに、後ろの2つを先にかけ算しても同じです。計算する順番は変えてもいいのですが、行列の並び順を変えてはいけません。 のように行列の順番を変えると、たとえ積が計算できたとしても、結果は異なります。
もうひとつ、計算結果のサイズがいくつになるかも、きちんと予想してください。先頭の行列 が3行あり、最後の行列 が3列なので、 は の行列になるはずです。答えはエクセルで求めてみましょう。
エクセルで3つの行列の積を求めるときは、ちょっとした工夫が必要です。というのも、第(6)回で用いたMMULT関数は、2つの行列の積しか求められないからです。3つ掛けたいときは、MMULT関数を入れ子にして2回使用します。
確定するときは Ctrl + Shift + Enter です。
さて、5回にかけて、行列のかけ算を学んできました。行列のかけ算ができるようになったところで、次回は「行列の転置」と、それに関する大事な定理を紹介します。
>> 行列の基本(9)行列の転置