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ナッシュ均衡2:練習問題


前回の内容を踏まえて、練習問題をやってみましょう。以下の4つのゲームには、それぞれ4つの戦略プロファイルがあります。それぞれのゲームのナッシュ均衡を見つけてください。前回勉強したナッシュ均衡の定義をきちんと言えるようにしてから、挑戦してくださいね。





見つかりましたか。ナッシュ均衡を赤い丸で示すと次の図のようになります。以下1つ1つ解説していきましょう。




Aは「ただ乗りゲーム」です。一方のプレーヤーが貢献し、もう一方のプレーヤーは何もしないという戦略プロファイルがナッシュ均衡となります。どちらも逸脱するインセンティブを持たないことが確認できます。


Bは「囚人のジレンマ」です。(ぬけがけ,ぬけがけ)という戦略プロファイルがナッシュ均衡です。自分だけ協調的になっても損をするだけですから、逸脱は起こりません。ナッシュ均衡はこれだけです。(協調的,協調的)は各プレーヤーに逸脱のインセンティブがあるので、ナッシュ均衡ではありません。


Cは「マッチング・ペニー」です。(おもて,おもて)や(うら,うら)ならプレーヤー2が逸脱のインセンティブを持ち、(おもて,うら)や(うら,おもて)ならプレーヤー1が逸脱のインセンティブを持つので、4つの戦略プロファイルの中にナッシュ均衡はありません。


Dの「コーディネーション・ゲーム」には、ナッシュ均衡が2つあります。お互いに協調しているときが1つめのナッシュ均衡です。どちらのプレーヤーも逸脱するインセンティブを持ちません。2つめのナッシュ均衡は、お互いに協調しないという戦略プロファイルです。やはりどちらのプレーヤーも逸脱するインセンティブを持ちません。


どうでしたか。前回と今回は「逸脱」の観点からナッシュ均衡の定義を述べました。次回はこの定義を少しだけ言い換えて、「最適反応」の観点からナッシュ均衡の定義を述べたいと思います。

>>最適反応とナッシュ均衡(9)ナッシュ均衡3 :お互いに最適反応