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戦略プロファイル

ゲーム理論では、「プロファイル(profile)」という言葉を、「全員分並べた」という意味で使います。例えば、A君の注文はビール、B君の注文はワイン、C君の注文はウーロン茶というふうに、みんなの注文を並べたら “注文プロファイル” と呼ぶことができます。A君の特技はパンチ、B君の特技はキック・・・というふうに全員の特技を並べたら “特技プロファイル” でしょうか。このように、プロファイルという言葉は、並べる物が何であっても使えます。


「〇〇プロファイル」の中で最もよく使うのが「戦略プロファイル(strategy profile)」で、これはプレーヤー1人につき1つの戦略を取ってきて並べたものです。例えばAさん、Bさん、Cさんの3人でジャンケンをするとき、「Aがグー、Bがチョキ、Cがパー」というのは戦略プロファイルですし、「Aがグー、Bもグー、Cはチョキ」というのも戦略プロファイルです。


囚人のジレンマを例に、どんな戦略プロファイルがあるか考えてみましょう。


例えばプレーヤー1が協調的、プレーヤー2はぬけがけ、というのは戦略プロファイルの一例です。このゲームでは、(協調,協調)(ぬけがけ,協調)(協調,ぬけがけ)(ぬけがけ,ぬけがけ)の4通りの戦略プロファイルがあります。


戦略プロファイルが定まれば、それぞれのプレーヤーの利得 (payoff) が決まります。例えばお互いに協調的であれば、1はハッピー、2もハッピーです。お互いにぬけがけすれば、1も2もアンハッピーですね。プレーヤーたちの利得を並べたものは「利得プロファイル (payoff profile)」と呼ばれます。これもついでに覚えておきましょう。


次回は「逸脱」を説明します。

>>  最適反応とナッシュ均衡(6)逸脱