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理解度チェック正誤問題


45度線モデルの理解度をチェックするため、問題に挑戦してみましょう。説明を聞いて納得するだけでなく、能動的に考える練習です。すぐに解説を見ずに、ちょっと立ち止まって考えてみたり、過去の記事を復習したりしてみてください。


以下の各文の内容が、正しいか、誤りかを答えてください。解答は最後にまとめて発表します。


問1解説
GDPの45度線分析モデルにおいて、一定額の財政支出が、それ以上のGDPの増大をもたらす現象を、相乗効果という。


問2解説
GDPの45度線分析モデルにおいては、人々の消費が増大すると、企業の設備投資も伸びる。


問3解説
データ上は消費よりも投資の方が年ごとの変動が大きいが、その理由を説明することは45度線分析モデルの目的ではない。


問4解説
GDPの45度線分析モデルによれば、政府が支出を増やして教育サービス、医療サービス、福祉サービスなどを提供すると、民間消費はその分下がる。


問5解説
GDPの45度線分析モデルによれば、1兆円の財政支出を行うことと、1兆円の減税を行うことは、GDPを同じだけ増加させる。


問6解説
GDPの45度線分析モデルによれば、政府の支出がその年の税収によってまかなわれる均衡財政の場合、政府の公共事業によって民間の消費が刺激され、上昇することはない。


問7解説
GDPの45度線分析モデルにおいては、人々が限界消費性向を下げて貯蓄率を上げても、貯蓄は全く増えない。


問8解説
GDPの45度線分析モデルの仮定では、仮に将来の増税が予想される場合には、人々は貯蓄率を引き上げる。


問9解説
GDPの45度線分析モデルの仮定では、企業の生産活動において、人材や生産設備が不足するということは全くない。


問10解説
GDPの45度線分析モデルの仮定では、政府が支出を増やして国営の鉄道、郵便、金融サービスを展開することは、企業の設備投資を圧迫しない。


どうだったでしょうか。正解は


です。全問できていればひとまず合格、基本の45度線モデルは理解できたと言っていいでしょう。


前回は「経済学の方法論」を説明しました。次回はこれをもう一歩押し進めることにしましょう。経済学では、モデルが不十分だという批判があれば、モデルを改良します。それはつまり、モデルの連立方程式そのものを改変するということです。次はそのような練習をしてみましょう。

>> GDPの45度線モデル(17)モデルを改良する練習

解答(順不同)


問4
正解は「誤」です。45度線モデルでは、政府の公共サービスが充実しているから消費を抑える、ということは起こりません。逆に、政府が支出Gを増やすと人々の所得が増えるので、消費Cは増えます。(戻る


問9
正解は「正」です。第13回「モデルの仮定を批判する②需要主導」で見たとおり、45度線モデルは供給側が抱える事情は考慮しません。(戻る


問3
正解は「正」です。45度線モデルでは、消費Cは内生変数ですが、投資Iは外生変数なので、そもそも投資の動きは説明できません。(戻る


問5
正解は「誤」です。第9回で解析解を求めたあと、Gが1増えた場合と、Tが1減った場合に、それぞれYがどれくらい増えるかを求める比較静学を行いました。そこでの結果によると、Yへの影響の大きさは異なりました。(戻る


問2
正解は「誤」です。45度線モデルでは企業の投資Iは外生パラメータに過ぎず、増えたり減ったりはしません。(戻る


問7
正解は「正」です。第11回「貯蓄のパラドックス」で見たとおりです。(戻る


問10
正解は「正」です。45度線モデルではクラウディング・アウトは起こりえないことを、第14回「モデルの仮定を批判する③」で説明しました。(戻る


問6
正解は「正」です。第10回の「乗数効果」再検証のところで示した通りです。(戻る


問1
正解は「誤」です。相乗効果ではなく、乗数効果です。(戻る


問8
正解は「誤」です。45度線モデルでは、限界消費性向c_1や貯蓄率(1-c_1)は外生であり、将来の見通し次第で上下するものではないことを、第12回「モデルの仮定を批判する①近視眼的な消費者」で見ました。(戻る

解答順序不同