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連続複利


今日もまずは e のだいたいの大きさ(e=2.71828\cdots)を思い出してください。今日紹介する e の2つめの性質は、ファイナンス理論や経済成長論で用いられるものです。それは数列

    \begin{eqnarray*}\left(1 + \frac{1}{n} \right)^n\end{eqnarray*}


の「極限」になっているという性質です。すなわち、この式において n の大きさを1, 2, 3, 4, \cdots と大きくしていくと、どんどん e の値に近づいていきます。次の表の1列目を見てください。



\left(1 + \frac{1}{n} \right)^n の値は n=1 だと 2 ですが、n=100 だと 2.704n=1000 だと 2.716 と言った具合に、だんだん e の値に近づくのです。これを極限 (limit)の記号を使って正式に書けば

    \begin{eqnarray*}\lim_{n\rightarrow \infty} \left(1 + \frac{1}{n} \right)^n = e\end{eqnarray*}


で、これを e の定義とする教科書も多く存在します。


この性質にも、関数のバージョンが存在します。それは

    \begin{eqnarray*}\lim_{n\rightarrow \infty} \left(1 + \frac{r}{n} \right)^n = e^r\end{eqnarray*}


r=0.05 の場合が表の2列目に示されています。この式は、ファイナンス理論の「複利計算」を簡単にするために利用されています。


次回は e の3つめの性質を紹介します。

>> オイラー数「e」(4)微分しても変化しない関数