複利とは

複利計算とは、返済額に利子を上乗せするための掛け算のことです。貸借契約によって、複利計算の頻度は年に1回、2回、4回、12回など、いろいろあります。


たとえば、100万円を1年間借りるとして、「金利20%で年1回複利」の契約だと返済額は

(1)   \begin{eqnarray*} 100\left(1+0.20\right) = 120 \end{eqnarray*}


万円となります。


これが「金利20%で年2回複利」の契約だと、返済額を求めるための掛け算が2回になるのですが、1回あたりの利率は半分にします。したがって返済額は

(2)   \begin{eqnarray*} 100\left(1+\frac{0.20}{2}\right)^2 = 121 \end{eqnarray*}


万円です。今日100万円借りて、1年後に121万円を返すことになります。


さらに複利頻度が上がって、「金利20%で年12回複利」の契約だと、1回あたりの利率は12分の1、掛け算は12回で、返済額は

(3)   \begin{eqnarray*} 100\left(1+\frac{0.20}{12}\right)^{12} = 121.93 \end{eqnarray*}


万円です。今日100万円借りて、1年後に121万9300円を返すことになります。


複利の頻度は、何回の分割払いで返済するとか、利子を年何回支払うかという話とは別なので注意してください。上の例では、年2回複利でも、年12回複利でも、借りた1年後に一括して返済するという想定で話をしています。論理的な人ほど、「どうしてこういう式になるのか、その理由が知りたい」と悩んでしまいがちですが、これはそういう慣習なのだと諦めてください。金利は必ず年率で表されますが、年12回複利なら1回あたりの利率はその12分の1とし、その代わり12乗するという決まりなのです。

「年○回複利」は理論的というより実務的な話

複利計算の頻度の違いは、実務では大事かもしれませんが、理論的にはそこまで本質的なことではありません。100万円を1年間借りる場合、「金利20%、年2回複利」という先ほどの例では、返済額は121万円でした。一方「金利21%、年1回複利」でも返済額は100(1+0.21) = 121万円です。複利の頻度は、返済の頻度とは関係ないので、どちらの契約でも結局1年後に121万円返済するということに変わりありません。ですから理論家は「1年後に1.21倍にして返す契約」と言ってしまったりします。たしかにこの言い方なら複利が何回という話をすっ飛ばすことができますね。この1.21という倍率を、「粗の利子率 (gross rate)」と言ったりします。


理論的にあまり本質的ではない、と言いましたが、デリバティブ理論で出てくる「連続複利」を理解する土台としては必要になってきます。ですので、次回は複利計算の公式について、もう少しきちんと整理したいと思います。

>> 複利計算(2)複利計算の公式

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