目次へ

>>

e の展開公式


前回は、数学において e という特別な無理数があることをお話ししました。今回から、e がどんな数なのかという説明をしたいと思います。e のだいたいの大きさ(e=2.71828\cdots)を思い出せたら準備オーケーです。


e が満たす1つめの式は




です。ここで「!」は「階乗」を表し、n! = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots  n と定義されます(0! だけは例外で、0!=1 という決まりです)。和のシグマ記号を使って表せば、

    \begin{eqnarray*}e = \sum^\infty_{n=0} \frac{1}{n!}\end{eqnarray*}


です。


ここでさらに一歩進んで、この ex 乗した指数関数「e^x」を考えましょう。e^x については、次の公式が成立します。(x=1 とすれば、先ほどの式です。)

(1)   \begin{eqnarray*} e^x &=& 1 + \frac{x^1}{1!} + \frac{x^2}{2!} + \frac{x^3}{3!} + \frac{x^4}{4!} +  \cdots + \frac{x^n}{n!}  + \cdots \end{eqnarray*}


    \begin{eqnarray*}\nonumber  &=& \sum^\infty_{n=0} \frac{x^n}{n!} \hspace{20mm}\end{eqnarray*}




この式をグラフで表せば、以下の動画のようになります。



青い線で描かれているのが、関数 y=e^x のグラフです。一方、赤い線で描かれているのが、上記の式(1)の右辺の項を1つずつ追加していったものです。すなわち

    \begin{eqnarray*}y &=& 1\\y &=& 1 + x\\y &=& 1 + x + \frac{x^2}{2}\\y &=& 1 + x + \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3!}\\ &\vdots &\end{eqnarray*}


1次関数、2次関数、3次関数・・・というように次数を上げていくにしたがって、y=e^x に近づいていく様子が分かります。


次回は e の2つめの性質を紹介します。

>> オイラー数「e」(3)連続複利