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リターン(収益率)


株、債券、不動産などの資産にお金を投資したとき、お金の増加率を「収益率」と言います。例えば100万円投資して、1年後に103万円になったら、増えた分の3万円が収益であり、「収益率」は「3%」または「0.03」です。収益率は、英語で rate of return ですが、英語でも日本語でも単に「リターン」と言ってしまうことが多いようです。


収益の元となるのは、「インカム・ゲイン」と「キャピタル・ゲイン」の2つです。インカム・ゲインは配当やクーポンなどの受取り、キャピタル・ゲインは価格の変化による利鞘(りざや)です。これに対応して、リターン(収益率)の定義式でも、インカム・ゲインとキャピタル・ゲインの両方を考慮します。


では、第 t 年から第 t+1 年までの1年間のリターンを R_{t+1} と置いて、これがどう定義されるか考えてみましょう。資産の価格は “Price”の頭文字を取り、第 t 年に購入するときの価格を P_t,1年後の価格を P_{t+1} と表します。この間に支払われた配当は、配当 (Dividend)の頭文字を取って D_{t+1} と表します。するとリターン(収益率)は

    \begin{eqnarray*} R_{t+1} = \frac{P_{t+1} + D_{t+1}}{P_t} -1 \end{eqnarray*}


と定義されます。例えば P_t=100 万円が、P_{t+1}=102 万円になり、一方で配当の支払いが D_{t+1}=1 万円あったなら、R_{t+1} =0.03 (3%) がリターンです。練習問題もやってみてください。


問題解答はこちら
17,500円の証券を買ったところ、1年後までに17,400円に値下がりしてしまったが、その間、配当が300円支払われた。この間に実現したリターン(収益率)は何パーセントか。





次回は、2つ以上の証券に投資した場合のリターンについて解説します。


>> ポートフォリオ基本用語(2)ポートフォリオのリターン

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    \begin{eqnarray*}R &=& \frac{300+ 17,400}{17,500} - 1 \\&=& 0.0114\\& \approx& 1.1\%\end{eqnarray*}