e の展開公式
前回は、数学において という特別な無理数があることをお話ししました。今回から、 がどんな数なのかという説明をしたいと思います。 のだいたいの大きさ()を思い出せたら準備オーケーです。
が満たす1つめの式は
です。ここで「!」は「階乗」を表し、 と定義されます( だけは例外で、 という決まりです)。和のシグマ記号を使って表せば、
です。
ここでさらに一歩進んで、この を 乗した指数関数「」を考えましょう。 については、次の公式が成立します。( とすれば、先ほどの式です。)
(1)
この式をグラフで表せば、以下の動画のようになります。
青い線で描かれているのが、関数 のグラフです。一方、赤い線で描かれているのが、上記の式(1)の右辺の項を1つずつ追加していったものです。すなわち
1次関数、2次関数、3次関数・・・というように次数を上げていくにしたがって、 に近づいていく様子が分かります。
次回は の2つめの性質を紹介します。
>> オイラー数「e」(3)連続複利