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ラジオ,洋楽,アニメ,映画

英語のリスニングを練習することの最終目標はなんでしょうか。それは、外国の人たちと、英語で不自由なくコミュニケーションがとれるようになることです。そう聞くと、とても高い目標に感じる人もいるかもしれません。しかし、「とりあえずの目標」はもう少し低い所にあります。それは「英語で映画、ドラマ、ドキュメンタリー、ニュース、バラエティ、YouTube、オーディオ本などを楽しめるようになること」です。なぜなら、そのレベルにさえ達してしまえば、あとは普段の娯楽・気晴らしとして英語のコンテンツを楽しんでいるうちに、自然に最終目標に達するからです。


では、そのためには何を使って勉強するのがいいでしょうか。以下の図にリスニングの勉強法をまとめました。図の縦軸が「勉強の効果」で、上に行くほど「効果が高い」ことを表します。横軸は「面白さ」で、右に行くほど、コンテンツとして「純粋に楽しめる」ことを表しています。




まず、リスニング教材が上級者向きではないことは、前回お話ししました。そのとき挙げた3つの理由のうちの1つが、「聞き流す」という練習に向いていないから、というものでした。「聞き流し」は確かに効果的なのですが、問題は何を聞き流すかです。ラジオのニュースを聞き流すのは、お勧めしません。面白くないと続かないからです。


では面白い英語コンテンツには何があるでしょうか。洋楽、アニメ、ハリウッド映画でしょうか。でも、この3つはリスニングの効果が高くないと考えます。


洋楽は、歌詞に出てくる英語が極めて限定的だという欠点があります。また、アニメにはリスニング教材と同じ問題、すなわち声優という限られた人たちが話す英語であるという欠点があります。


ハリウッド映画やディズニー映画が好きな人もいるでしょう。しかし、映画には2つの問題点があります。1つは、映像効果に見入ってしまって英語に意識が行かないこと、もう1つは、「聞き流し」に向いていないことです。聞き取れないからと巻き戻ししたり、続けて2度も3度も観たりすると、リスニング教材と同じです。長続きするためには、仕事から疲れて帰ってきてパチっとテレビをつけるように、自然に楽しめるコンテンツであることが重要です。


では結局何がいいのか、という話ですが、それについては次回しましょう。

>> リスニングの勉強法(3)ドラマ,オーディオ本