金利の逆算
これから債券や金利の概念をいろいろ学んでいきます。「金利の逆算」はそのために必要な計算です。ここからは話を簡単にするため、複利計算は年1回としましょう。
まずは、金利から返済額を求める計算の復習です。たとえば金利5%、満期1年の約束で1000円借りたとすると、1年後の返済額は
です。同じ金利5%でも、満期5年の約束であれば、5年後の返済額は
ですね。
今日のテーマはその逆です。例えば「今日750円借りて、1年後1000円返さなければいけないとしたら、金利はいくらか」というのが今日のテーマです。この場合、求める金利をと置くと
ですから、
というのが正解です。今日750円受け取って、1年後に1000円返す場合の金利は「年率33.3%」です。
では、「今日750円借りて、5年後に1000円返す」という契約の金利はいくつでしょうか。この場合は、求める金利をと置くと
ですから、
というのが正解です。今日750円もらって、5年後に1000円返す場合の金利は「年率5.92%」です。「5分の1」乗は、スマフォの電卓機能やエクセルでも簡単に計算できます。
金利が逆算できるようになったら、ファイナンスの最初の難関である、「債券価格と金利の関係」を勉強する準備が整います。つまずく人が多いテーマですが、ゆっくり着実に勉強していきましょう。
>> 債券価格と金利の関係(1)債券の売買とお金の貸し借り