ドラマ,オーディオ本
リスニングの勉強法は、「効果があること」と「長く聞き流せるようなコンテンツであること」が重要です。この2つの条件を満たすのが、「シリーズ物のドラマ」と「オーディオ本(朗読本)」です。
海外ドラマには『フルハウス』『アルフ』『フレンズ』『ザ・オフィス』『ビッグバン・セオリー』『モンク』など、人気のシリーズが数多くあります。コメディ(Sit-com)でも、探偵物でも構いません。リスニングの勉強法としてシリーズ・ドラマが優れている理由は幾つかあります。
まず第1に、主要な登場人物が毎回同じなので、見ていて全く意味がわからないということがありません。完全に分からなくても楽しめるので、無理なく続けられます。第2に、DVD版であれば「英語の音声」で「英語の字幕」を付けられることです。慣れるまでは、何を言っているのか文字で確認することができます。
第3に、比較的初心者向けのコンテンツも存在します。最初から大人向けのドラマを選ぶ必要はありません。例えばアメリカのディズニー・チャンネルは、高校生くらいの子たちが冒険したり、恋愛したりするコメディー・ドラマをたくさん作っています。
第4に、これはオマケですが、「とっさのひと言」の訓練にもなることです。何しろ、見慣れた登場人物たちが「しまった!」「いいこと考えた!」「話があるんだ」などと口にする状況が映像化されているのです。よく出てくる表現であれば、ほとんど自然に口から出てくるようになります。
シリーズ物のドラマと並んでオススメのリスニング勉強法が、「オーディオ本」です。私は「ホビット」や「ハリーポッター」などのファンタジーや、すでに日本語で読んで内容を知っている話から始めました。本は、一文がドラマのセリフよりも長いため、長い英語を聞いて理解するための集中力が養われます。また、ドラマよりもずっと深い、多様な英語表現が出てきます。通学・通勤中に楽めるという利点もあります。
2つの方法を比較すると、ドラマよりもオーディオ本の方が上級者向けです。どちらかを選ぶのであれば、ドラマから始めるのがいいでしょう。私は、英語のリスニング力のレベルを「リスニング教材期」「コメディ・ドラマ(Sit-com)期」「オーディオ・ブック期」と3段階に分けています。それを表したのが以下の図です。その人の英語力の発展度合いによって、効果的な練習方法が変わることを表しています。
ぜひ、自分のレベルに応じて、「聞き流し」していても「純粋に楽しめる」シリーズ物ドラマやオーディオ本を探してみてください。そのうち別のコラムで、お勧めのコンテンツを紹介できればと思います。